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2011年06月16日

太陽光発電システムで発電した電気が売れない?

パワーコンディショナーの電圧抑制システムとは?

太陽光発電システムが普及していく一方で発電した電気が売れないという大きな問題が出てきていることも事実です。
今回は「発電した電気が売れていない。」とのお客様からの問い合わせに当社がとらせていただいた例を上げさせていただきました。このような事例は実際にどの地域でも起こり得ることなのです。
まずは電気の流れるメカニズムを知っておく必要があります。しかしメカニズムと言っても内容はいたって簡単です。電気の流れを理解するのに一番わかりやすい例は水の流れです。川を想像してみてください。川は上流から下流に流れます。川と同じように、電気も電圧の高いところから低いところに流れます。
そして、家庭のお水は朝夕の食事やお風呂の時間などには水の出が弱くなります。これは多くの家庭が一斉に水を使うため水圧が低くなるからです。電気も同様に多くの人が一斉に電気を使うと電圧が低くなります。以上が電気の流れる仕組みそのものなのです。
以上をふまえたうえで本題に入ります。太陽光発電システムの仕組みはみなさんご存知のとおり、ご家庭で使う電気より発電した電気が多ければ電力会社に売り、少なくなれば電力会社から買うという仕組みです。そのため余った電力を売るには、パワーコンディショナの出力電圧が電力会社の電圧(電柱側の電圧)よりも高い必要があります。水の流れる仕組みそのものなのです。ところが、実際には地域により電力会社の供給電圧が高すぎて自宅で余った電気を効率的に売ることができないという現象が起こっているのです。これが太陽電池で発電して電気が余っていても売電できないという原因なのです。
ではなぜこのような現象が起こるのでしょう。
通常住宅で使う電気は100Vです。しかし、実際には99Vだったり102Vだったりします。そんなことないと思っている方が多数だと思いますが、ご家庭の電圧を測ってみると一目瞭然です。これは電力会社の供給する電力品質を定めた法律に「電気事業法二十六条」というものがあります。この施工規則第四十四条の中に「標準電圧百ボルトの場合、百一ボルトの上下六ボルトを超えない値が維持すべき値」とありますので、95~107が100Vという解釈になります。さらに値の計測方法にも次のような規定があります。「測定は記録計器を使用して常時測定するものとする記録方法は(中略)測定電圧の三十分平均最大値および三十分平均最小値並びにそれぞれの発生時(後略)---(三十分移動平均といいます)」 この規定があるため、私たちの家の電化製品は電圧不足で動作しなかったり、電圧オーバーで壊れたりすることもありません。しかし太陽光発電システムの系統連系に限って話をすると、この規定が問題となるのです。
例えば電力会社から送られてくる電気が100Vちょうどで、パワーコンディショナーの出力が102Vなら問題はありません。しかし電力会社側(電柱側)の電圧がこれより高かった場合、例えば106.9Vだったら?パワーコンディショナは規定値に収まるように出力を制限して107Vよりも高い電圧を発生することを抑制します。その結果、引込み線よりもパワーコンディショナーが低い電圧となり電気の移動ができなくなるため、太陽電池がたくさん発電していても「電気が売れない」という現象が起こるのです。
当然ながら電力会社も供給電圧が100v丁度に収まるよう努力はしています。しかし、最初にお話した家庭の水道の例のように、多くの家庭が一斉に電気を使う時間帯に電圧が下がってしまうようでは困るのです。水道と違い電圧が低くなると使用機器に悪影響をおよぼすことがあるからです。その為実際の供給電圧は100Vよりも少し高めに設定されていることが多いのです。電圧が高めに設定されていないと、工場の機械を動かしたりするたびに近隣の家庭の電圧が下がり照明が暗くなったりするからです。
そのようなことから、時間ごとで電気使用量が大きく異なる地域では、昼休みなどの時間帯に供給電圧が高くなる傾向があるのです。
みなさんも経験があると思いますが、お風呂の水を入れながら洗濯機に水を入れるとお風呂の水は少なくなり、お風呂への給水を止めると、洗濯機の水は多くなります。
電気も水道と同じです。それまで稼動していた工場の機械が休むと同じ送電線を使って流れている電気の電圧は上昇するのです。
その結果上記のような場合に稀に110Vという電圧が家庭に供給され、太陽光の電力が電柱側へ送れなくなる場合が出てくるのです。しかしこのような高電圧の時間帯は長くは続きません。例のような工場の近隣であれば昼休みの時間や休日の日中に限られますし、短時間ですので家庭の機器に悪影響をおよぼすこともありません。
そのため、太陽光発電システムを設置していない家では日中の電圧変動に気づくことは少ないといえます。
しかし、太陽光発電システムを設置している家ではどうでしょう。晴天の日にパワーコンディショナーの発電量表示を見ると意外に少ない。先日の曇の日の方がたくさん発電してたけど。というような現象が起こるのです。これは電力会社側の電圧が高いためにパワーコンディショナーが出力制御をかけているのです。これが「電力会社側の電圧上昇問題」なのです。
このパワーコンディショナーによる電力抑止をさけるには、電力会社との協議が必要です。単純にパワーコンディショナーの電圧を上げればいいという簡単な問題ではないので、必ず太陽光発電システム購入先・もしくは電気工事店・管轄の電力会社にお問い合わせることをおすすめします。
近隣住宅に迷惑をかけたり危険ですので、けっしてパワーコンディショナーの整定値をいじったりしないようにしてください。

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